パイオニアのフルオートレコードプレイヤーXL-700S(XL-700の色違いモデル)、1976年頃の製品。XL-1500や1551にフルオート機能を搭載したものです。
発売時に同梱されているカートリッジはPC-330/Ⅱです。
先日、XL-1551を入手し再生には満足していたのですが、オートストップではない為常に気にしておかなくてはいけないため、同時期で且つ部品の互換もあるXL-700Sを追加で入手してみました。
早速、スタート釦を押すものの、、、何かモーターが動く音はするが一向に動作しない。マニュアルで針を落とし再生は問題無く出来た。最内まで来ると「カチッ!」とリレーが入る音がして、またモーターが動いているようなにぶい音が聴こえてくる。本来ならば最内に入ればアームを元の位置に戻す動作になるはずなのですが。
思い切って開腹。
底面の木ネジを取り除けば、インシュレーターは外さなくても底板が外れます。
大きなプーリーがあり、そのプーリーの裏側にタイミングモーター、NPM日本パルスモーター株式会社製のPTM-12KGが使われています。このモーターの後継機種はPTM-12EGであり、外形寸法及びその他仕様は同じである。実装されているものは、PXM-040-A, PXM-048-A等とモーター本体にPioneerの部品番号も記載されている。使用されていたモーターはAC100V、600RPM、60Hz仕様です。
モーターの回転が悪いのでドライブ回路が悪いのか?と思いましたが、モーターの仕様がACであったため、この場合は商用周波数で回転するだけだし回路は今回は無罪かなと思う。アームを動かす為だけの駆動なので特にスピードが決定されている訳ではなく、50ヘルツ地域より60ヘルツ地域で動作させた場合、アームの動作が若干速くなるというだけのことですね。
アーム駆動用のモーターを確認してみる。
そこでこのモーターを取外し、ギアボックスを分解してみたところ、ギアが真っ二つに割れてしまっていました。長期年数経過とともに、グリスがギアを侵してしまい割れたのかなと思います。こういった故障は結構多く、エアコンのルーバーモーターなんかもこうなることが多いです。
この割れているギアは動力を外部へ伝える軸であり、いくらモーターが回転してもその駆動はこの割れたギアの手前で伝達しなくなっているのだ。 駆動は伝わらずモーターの駆動音だけが寂しく響いていた訳で・・
とりあえず、ギアを洗浄し接着剤でくっつけてみることにしました。
接着剤を塗り固定しておくことに。
ひとまず、この状態で放置し接着剤が硬化するのを待つ。硬化したら細い電線を使ってぐるっと周りから縛ってみよう。
これで接着剤を塗布した部分が外れる事はないかな?
減速器内の他のギアーも洗浄し、新しいグリスを塗布して組み込みます。
しかし問題が。このギアに駆動軸がモールドされておりこの状態では軸が挿入出来ない事が判明した。しかたなく接着したものを分解し、軸にはめてから再度固定してみた。
続きはまた今度更新します。